痴呆や寝た切りの状態にならないようにするため口腔ケアーが必要です
口の中を健康に保つことは、転倒・骨折・閉じこもり・肺炎の予防になります
歯の健康は高齢期のQOL(生活の質)を高め、健康寿命の延伸をはかります


口腔の働き
 ・口は健康の入り口
 ・食べ物をよくかみ、味わい、嚥下する、平衡感覚を保つ(食べる楽しみ、転倒防止)
 ・話す
 ・顔貌(閉じこもり防止)
 ・呼吸をする
 ・脳への刺激
 脳血管障害などがあると、食物を飲み込めなくなったり(嚥下障害)、誤って
 食物を肺のほうに入れてしまったり(誤嚥)します


口腔清掃の目的
 効果的な歯磨きや誤嚥を防ぐための口腔清掃、口腔リハビリを行い、
 誤嚥性肺炎を予防します
 口腔清掃が不十分だと増えてしまった細菌や食べかすが気管から肺に入る
 事によって誤嚥性肺炎がおこります


高齢者の口腔の特徴
 歯の変化
  咬耗、磨耗、歯の根の露出、歯の根元が楔状に欠けている、
  露出した歯の根の虫歯、歯垢・歯石の多量付着
 舌、口の中の粘膜の変化
  唾液分泌の減少(高齢のよる場合・薬の副作用)
  歯肉増殖(薬の副作用)
  舌苔の変化
  味覚障害
  咀嚼・嚥下障害
  脱水、低栄養


誤嚥性肺炎
  高齢者は体力の低下や呼吸機能の低下しているところへ、空気の通る道
  (気道)にウイルスや細菌が入ると、気道感染をおこします
  食物や唾液を誤って誤嚥すると、炎症をおこし肺炎になることもあります


誤嚥性肺炎の予防
  口腔、咽頭部を感染源にしないようにできるだけ細菌数を減少させ、もし誤嚥
  がおこっても発症するのに十分な細菌が入らないようにします
  日常生活のなかで口腔内を清潔にする。食物を飲み込むときに注意する
  呼吸機能を衰えさせない訓練を行います


誤嚥防止のための基礎訓練
  ・リラクゼーション(体操)
  ・異常感覚の除去(脱感作)
  ・咳払い訓練
  ・筋刺激訓練(電動歯ブラシの背の振動を利用)
  ・筋ストレッチ(頬・唇・舌)
  ・体力増強訓練


健口体操
  食べる前に口の準備体操をします
  これで嚥下はスムーズになります
  口・舌・頬・唇の運動
  舌のストレッチ


発音訓練
  発音訓練は舌・唇・頬などを総動員して行われるので
  口やのどの訓練に最適です
  ぱ行、タ行、ラ行、カ行をはっきり繰り返しながら発音する
  早口言葉を行う


誤嚥性肺炎予防は口腔ケアだ
  歯ブラシ等による歯・歯肉・入れ歯・唇・舌・粘膜をふくむ口腔全体を清潔に
  する事が大事です
  高齢者の口の健康は自分自身による手入れ(セルフケア)だけではだめです
  家族や歯科医師や歯科衛生士による介助が必要です
  口腔ケアは要介護者のADL(日常生活動作)の改善やQOL(生活の質)の
  向上に効果を発揮します


要介護者の口腔ケア
  口腔内を清潔にし、また爽快感を与えます
 @歯磨き
   歯・歯肉・粘膜・舌を清潔にします
 A口腔清拭
   粘膜・舌を清潔にします
   粘膜ケアは汚れをふき取るだけでなく、唾液の分泌を促し、
   マッサージ効果もあります
   介護者の行う口腔ケアです
   柔らかい歯ブラシやスポンジブラシや舌ブラシを使います
   イソジンガーグル溶液に浸しても良いです
   スポンジブラシは回転しながら汚れを拭い取ります
 B洗口
   歯磨き後に行います
   歯ブラシが使えないときに行います
   口の周りの筋肉の強化が必要です
 C口腔洗浄


経管栄養の人に対する口腔ケア
  「口から食べてないので口をきれいにしなくても良い」と言う考えは違います
  口から食べないとかえって口の中は唾液の自浄作用が行われなくなり、口
  の中は細菌やカンジダ菌が繁殖し誤嚥性肺炎の原因にもなります


痴呆予防と口腔ケア
  口腔ケアによる刺激が脳への適度な刺激になり、脳活性を促すと報告されて
  います(米山政義による)


口腔乾燥症(ドライマウス)
  高齢になると口の渇きを訴える人が多い
 @原因
   加齢に伴う唾液腺萎縮、薬の副作用(抗ヒスタミン剤・降圧剤・利尿剤・
   睡眠剤・向精神薬・抗パ−キンソン病薬)、シェーグレン症候群・糖尿病、
   ストレス
 A引き起こす病気
   虫歯、歯周病、口臭
 B予防法
  ・唾液腺マッサージ
  ・こまめに水分を補給する
  ・うがいの回数を増やす
  ・加湿器の使用
  ・唇にリップクリームをぬる
  ・かむ回数を増やす
  ・人口唾液を使う



付録

健口体操(口唇・舌体操)

高齢者の口腔ケアー
<最新>
トップ
戻る

歯垢が肺炎を引き起こす(2004.12.2 読売新聞より)